1.白木教授の論文紹介
抗インフルエンザ薬アビガンを開発したことで知られる白木公康教授が、新型コロナウイルスの特徴について論文を出しているようなので、紹介したいと思います。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のウイルス学的特徴と感染様式の考察|Web医事新報|日本医事新報社
臨床的特徴:インフルエンザのような感冒症状に加えて、致死性の間質性肺炎・肺障害を発症する点にある。
発症後すぐにはすりガラス陰影を呈し,3週間までに徐々に浸潤影を呈するものが多くなるとされており,肺線維化が進行していくことを示唆。また繊維化をきたすグループは予後不良(要は後遺症が残る)とのこと。
致死率:全体では2.3%だが、男性が2.8%と女性(1.7%)より高い(約1.6倍男性の致死率が高い)
基礎疾患の有無:基礎疾患がない場合の致死率は0.9%なのに対して、基礎疾患がある場合は、5.6%から10.5%と非常に高い。特に循環器系の基礎疾患があると10%以上の致死率となっている。
年齢別致死率:50歳未満の致死率は低いが、50代以上は致死率が高くなっている。70代で8%、80代で14.8%と非常に高い。
新型コロナの早期発見:若年者の肺炎は死亡率が低く軽症であると早計せず,後遺症の予防において早期治療が重要である可能性がある。
・・簡単に言うと、通常の風邪の症状に加えて間質性肺炎(肺繊維化)を発症する、間質性肺炎になると後遺症が残る、若い人も注意が必要ということだそうです。
2.岐阜大学科学研究基盤センターの動画紹介
もうひとつ、前回のブログでも紹介しましたが岐阜大学
臨床的特徴については白木教授の説明の通りだが、
間質性肺炎の特徴について、
- 肺の間質組織の繊維化が起こる疾患
- 特発性間質性肺炎は日本では難病に指定
- ウイルスが原因になり得る
- 細菌感染性肺炎の治療は無効
- 特発性間質性肺炎はステロイドが有効
- 酸化ストレスが非常に高くなる
とのこと。
コロナウイルスに感染しやすい状況については、
- 酸化ストレスが高いと免疫力が低下
- 酸化ストレスが高いとウイルスに感染しやすくなる
- 逆に抗酸化剤投与でウイルス感染予防・治療の可能性があるとのことです。
最後に、酸化ストレスを下げる方法として、
- たばこ・大量飲酒をやめる
- 肥満のある方は糖質制限をする
- 十分な睡眠、精神的ストレスを下げる
- 体を温める
- 抗酸化サプリメントの摂取
が有効とのこと。
簡単に言うと、「活性酸素」が感染の鍵を握っているのではないかとの見解で、それを予防するためには抗酸化物質(ビタミンAやCその他)の摂取が効果的のようです。
3.大分県での新型コロナウイルス感染の報道
大分合同ニュースの報道によると、新型コロナウイルスに感染した60代女性が「間質性肺炎」と診断されて入院していたが、夫に陽性反応が出たため検査したところ女性も陽性が判明したとのこと。酸素吸入が必要で重症とのこと。
※3/23追記
4.自衛隊中央病院のレポートより
ダイヤモンドプリンセス乗客のうち、無症状の感染者であっても、胸部単純CT検査にて異常影が観察されることがあるとのこと。 すりガラス様陰影が特徴とのこと。約半数の人に異常陰影を認めたとのこと。
https://www.mod.go.jp/gsdf/chosp/page/covid19.html
要は無症状でも、約半数は病状が進行しているということのようである。
そして「すりがらす状陰影」というのが非常に気になる。できればもう一度CTをとって、「すりがらす状陰影」が残っているか検査して欲しい。仮に残っているようであれば元には戻らないということ?
5.個人的見解
あくまで個人的な意見ではあるが、以上の各種報道を鑑みると、新型コロナウイルスの症状が進行すると間質性肺炎になるのはほぼ間違いないのではないかと思う。
要は難病に指定されている、後遺症が残る、退院後も肺機能が低下(場合によっては酸素吸入が必要)ということらしい。また無症状でも病気が進行しているようである。あと、男性の致死率が高いのも個人的には気になる。
しかし、後遺症が残るかもしれないこの病気に対して、日本ではほとんど検査されていないが、本当に大丈夫なのか?
また、後遺症が残るかもしれないということも日本ではまったく報道されていないのだが、本当に大丈夫か?
風邪だと思っても検査されず、市販の風邪薬を飲もうと思っても「イブプロフェン」は危ない、外国の渡航に「陰性証明書」が必要だけど検査しない・・
今の日本は、座して死を待つのみという状況としか思えないのだが。
このブログをご覧の皆様、悪いことは言わないから、風邪だと思ったら、検査を受けた方が良いと思います。誰も助けてくれません。自分の体は自分で守ってください。あと、サプリメントは有効みたいです。
※4/11追記
さいたま市の保健所では意図的にPCRの件数を抑制していたとのこと。全国の保健所も概ねこのような感じなのでしょう。